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松籟社からのお知らせ

ヨーロッパ文芸フェスティバルが11月23日から開催され、たくさんの詩人・作家の方が来日されますが、そのおひとり、ベルギーのアンネリース・ヴェルベーケさんの訪日にあわせて、彼女の長編デビュー作『ネムレ!』日本語版を刊行します。刊行記念イベントが11月24日、HMV&Books Shibuyaさんで行われます。できあがったばかりの『ネムレ!』を先行販売いたします。ぜひお越しください。詳細は→こちらからどうぞ(HMV&Books Shibuyaさんイベントページ)。
ヨーロッパ文芸フェスティバル公式サイトでのイベント紹介は、→こちらをご覧ください。


新刊のご紹介


東欧の想像力
宰相の象の物語
イヴォ・アンドリッチ 著/栗原成郎 訳
2018年11月15日
定価:2,200円+税
四六判・ハードカバー・256ページ
ISBN:978-4-87984-369-2
在庫ございます

内容紹介

  旧ユーゴスラヴィアを代表する作家イヴォ・アンドリッチの作品集。
  複数の言語・民族・宗教が混在・共存していたボスニアを舞台に紡がれた4作品「宰相の象の物語」、「シナンの僧院に死す」、「絨毯」、「アニカの時代」を収録。


・各作品紹介

『宰相の象の物語』
オスマン帝国の繁栄に翳りが見えはじめた一八二〇年代。属州ボスニアのトラーヴニクに、「凄腕」と評判の新宰相が赴任してくる。ある冬の夜ひそかに官邸に入った宰相は、以後も町の人々の前に姿を見せないまま、恐怖政治を布く。春になって、この姿の見えない気まぐれな権力者は、アフリカの仔象をペットとして購入。無邪気な仔象は町を遊び場にするが、そのちょっとした運動や悪戯も町の破壊に結びつく。仔象は暴君の化身として考えられるようになり、人々の仔象への憎悪は日に日に増大する……

『シナンの僧院(テキヤ)に死す』
学識豊かで清廉潔白、高徳の人物としてムスリムの間で信望が厚かった修道師アリデデは、君府イスタンブールでの45年の修道ののち、自分の死期を悟り、故郷ボスニアに戻る。帰郷後、サライェヴォのシナンの僧院で講話を始める直前、急に言葉が出なくなり、そのまま最期のときを迎える。臨終の数分間に、修道によりすでに克服していたはずの幼児期と青年期のトラウマが蘇った。二人の女をめぐるその記憶は、本能的な罪悪感をともなって彼の心に残った、二つの深い傷であった。

『絨毯』
小さな持ち家を市に接収されそうな状況に立たされたカータ婆さんは、役人と面会するために市の待合室にいる。部屋に敷かれた絨毯を見ているうちに、自分が七歳の時の幼児体験を回想する。1878年、オーストリア=ハンガリー軍の侵攻によりサライェヴォは陥落。占領軍の一人の兵士がカータの家にムスリムの家から略奪した絨毯を持ち込み、ラキヤとの交換を要求する。カータの気丈で沈着な祖母のアンジャが毅然とした態度で兵士を追い払うが……

『アニカの時代』
セルビア正教の教会暦ではクリスマス期の重要な祝日に当たる「神現祭」に、ボスニア南東部のヴィシェグラードの教会に一人の美貌の若い女性が現われて、人々の目を惹く。女性の名はアニカ。彼女はその日、教会の庭で偶然、「よそ者」の青年ミハイロと出会い、二人は互いに心を寄せてゆく。町の人々もアニカとミハイロの結婚を予想するほどになるが、ミハイロは突然アニカと会うことを止める。その後、ミハイロとの愛の破局を感知したアニカは、「男たちのための家」を開くことを宣言する……


著者・訳者紹介

イヴォ・アンドリッチ  Ivo Andrić, (1892-1975)
  ボスニアの地方都市トラーヴニク近郊で生を享ける。二歳の時に父が病没、父方の叔母夫妻のもとで育った。サライェヴォのギムナジウムに進学、独仏などの外国文学に親しむ。ザグレブ大学、ウィーン大学などで学業を修めつつ、創作にも取り組んだ。
  長じて外交官の道に進み、各国での勤務のかたわら創作も継続、1924年には最初の作品集『短編小説集』を刊行。1939年にはドイツ大使としてベルリンに駐在、ヒトラーの権勢を目の当たりにする。ドイツによるユーゴスラヴィア侵攻後、公職を退き、占領下のベオグラードで創作に専念した。
  ドイツ撤退後に公職復帰するとともに『ドリナの橋』をはじめ代表作を相次いで発表、作家としての地位を確立する。諸外国での翻訳紹介も進み、1961年には「自国の歴史の主題と運命を叙述し得た叙事詩的筆力に対して」ノーベル文学賞を授与された。
  1975年、82歳で死去。


栗原  成郎(くりはら・しげお)
  1934年、東京生まれ。東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。
  東京大学名誉教授。博士(文学)。専攻はスラヴ文献学・スラヴ言語文化論。
  著書に『スラヴ吸血鬼伝説考』(河出書房新社)、『スラヴのことわざ』(ナウカ)、『ロシア民俗夜話』(丸善)、『ロシア異界幻想』(岩波書店)、『諺で読み解くロシアの人と社会』(東洋書店)などがある。
  訳書にプーシキン『ボリース・ゴドゥノーフ』(『プーシキン全集』第三巻、河出書房新社)、アンドリッチ『呪われた中庭』(恒文社)、ブルリッチ=マジュラニッチ『昔々の昔から』(松籟社)、ポゴレーリスキイ『分身』(群像社)など。


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