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テクストと戯れる |
アメリカ文学をどう読むか |
高野泰志・竹井智子 編著 |
2021年2月25日 |
定価:2,500円+税 |
四六判・ハードカバー・344ページ |
ISBN:978-4-87984-401-9 |
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内容紹介
様々な時代の、様々な作家によるアメリカ文学作品を対象として、各筆者がそれぞれの方法でテクストに対峙する。
テクストの内外を往還しながらなされる、多彩なテクストとの絡み合い・戯れ合いのなかから、浮かび上がってくるものとは。
【本書の主要目次】
第1部 テクストの中へ
ホーソーンの「幽霊」目撃体験と創作──「ハリス博士の幽霊」 (中西佳世子)
告白の食卓──ジェームズ・ボールドウィンの『ウェルカム・テーブル』について (柳楽有里)
第2部 テクストの中で
死者と横たわること──ポーの「大鴉」をめぐって (森本光)
名探偵の卵──トマス・ピンチョン『LAヴァイス』について (玉井潤野)
野球ゲームに詩はあるか?──ロバート・クーヴァー『ユニヴァーサル野球協会』の統計と詩学 (吉田恭子)
第3部 テクストの外へ
ヘンリー・ジェイムズの「ビロードの手袋」と孤独な共存 (竹井智子)
多様な人々、一様なふるまい──『野性の棕櫚』におけるジム・クロウの影響 (島貫香代子)
ジェシー・レドモン・フォーセットの『プラム・バン』──人種なりすましとモダニズム (杉森雅美)
第4部 テクストの外で
「山」はいずこに──イーディス・ウォートンの『夏』再読 (水野尚之)
不眠症と神への祈り──ヘミングウェイの戦争後遺症再考 (高野泰志)
第5部 テクストの間で
語り得ぬ亡霊──『こころ』と「ねじのひねり」 (四方朱子)
『フィラデルフィア・ファイア』における米国黒人男性版『あらし』と父子の沈黙 (山内玲)
著者紹介
高野泰志(たかの・やすし) ※編者
九州大学大学院人文科学研究院准教授。
著書に『アーネスト・ヘミングウェイ、神との対話』、『下半身から読むアメリカ小説』(ともに松籟社)など。訳書に、『マクティーグ─サンフランシスコの物語』(幻戯書房)など。
竹井智子(たけい・ともこ) ※編者
京都工芸繊維大学准教授。
著書に『精読という迷宮─アメリカ文学のメタリーディング』(共編著、松籟社)、『悪夢への変貌─作者たちの見たアメリカ』(共著、松籟社)など。
中西佳世子(なかにし・かよこ)
京都産業大学文化学部教授。
著書に『ホーソーンのプロヴィデンス─芸術思想と長編創作の技法』(開文社出版)、『海洋国家アメリカの文学的想像力─海軍言説とアンテベラムの作家たち』(共編著、開文社出版)など。
柳楽有里(なぎら・ゆり)
岐阜市立女子短期大学国際文化学科専任講師。
発表論文に、“Closed Doors and Windows in Gloria Naylor’s Linden Hills”(『関西アメリカ文学』54号)、“Mama Day as Conjuring Monologue: Figurative Language for Unreliable Listeners”(『関西英文学研究』8号)がある。
森本光(もりもと・ひかり)
近畿大学非常勤講師。
発表論文に、「Poeの黒い道化芝居─“Never Bet the Devil Your Head”とミンストレル・ショウ」(『アメリカ文学研究』第53号)、「呪われた部分─ポー作品における『瘤』の存在論」(『ポー研究』第11号)がある。
玉井潤野(たまい・じゅんや)
三重大学大学院工学研究科特任助教。
発表論文に、“Reconciliatory Maternity: Resistance to Violence in Thomas Pynchon’s Bleeding Edge.”(The Journal of the American Literature Society of Japan. 2019, No. 18.)、“Enraged Fathers: The Critique of Patriarchy in Thomas Pynchon’s Against the Day.”(『関西アメリカ文学』57号)などがある。
吉田恭子(よしだ・きょうこ)
立命館大学文学部教授。
著書に『ベースボールを読む』(慶應義塾大学出版会)、『精読という迷宮─アメリカ文学のメタリーディング』(共編著、松籟社)など。
島貫香代子(しまぬき・かよこ)
関西学院大学商学部准教授。
著書に『精読という迷宮─アメリカ文学のメタリーディング』(共著、松籟社)、『ノンフィクションの英米文学』(共著、金星堂)など。
杉森雅美(すぎもり・まさみ)
フロリダ・ガルフコースト大学言語文学部准教授。
著書に『精読という迷宮─アメリカ文学のメタリーディング』(共著、松籟社)、『悪夢への変貌─作家たちの見たアメリカ』(共著、松籟社)など。
水野尚之(みずの・なおゆき)
京都大学名誉教授。
著書にIrish Literature in the British Context and Beyond: New Perspectives from Kyoto (共著、Peter Lang)など。訳書にジェイムズ『ヘンリー・ジェイムズ自伝─ある少年の思い出─』(共訳、臨川書店)などがある。
四方朱子(しかた・しゅうこ)
京都大学非常勤講師。
発表論文に、(論文)「「他人の足」 当事者であるということ」(『日本研究』Vol. 60)、「『個人的な体験』論」(『北海道大学大学院文学研究科研究論集』第2号)など。
山内玲(やまうち・りょう)
東北大学大学院国際文化研究科准教授。
著書にFaulkner and Garcia Marquez (Southeast Missouri State University Press)など。
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関連書
『精読という迷宮 ―アメリカ文学のメタリーディング―』
『下半身から読むアメリカ小説』
『悪夢への変貌 ―作家たちの見たアメリカ―』
『アメリカ文学における「老い」の政治学』