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オルフェウ・ダ・コンセイサォン |
ヴィニシウス・ヂ・モライス 著 |
福嶋伸洋 訳 |
2016年9月30日 |
定価:1,600円+税 |
四六判・ソフトカバー・176ページ |
ISBN:978-4-87984-348-7 |
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内容紹介
作曲家トム・ジョビンとのコンビで〈イパネマの娘〉はじめボサノヴァの数々の名曲を世に送り出した詩人ヴィニシウス・ヂ・モライス。そもそも彼がジョビンと知り合ったのは、とある自作戯曲の上演準備をしているときでした。
その作品『オルフェウ・ダ・コンセイサォン』で、ヴィニシウスは、ギリシア神話にあるオルフェウスの冥府下りのエピソードを大胆に翻案します。舞台をリオデジャネイロの貧しい黒人たちが住む「丘」に移し、主人公には竪琴ではなくギターを弾かせました。サンバのリズムにのせて語られるこのオルフェウとユリディスの悲劇は、マルセル・カミュによる映画『黒いオルフェ』の原案でもあります。その映画の冒頭には、トム&ヴィニシウスの手になる〈フェリシダーヂ〉が流れるのでもありました。
日本のボサノヴァファンには、存在のみ知られ、長らく邦訳が待ち望まれてきた幻の戯曲ともいうべき作品です。ここに日本語版をお届けします。
著者・訳者紹介
ヴィニシウス・ヂ・モライス(Vinicius de Moraes, 1913-1980)
リオデジャネイロ生まれ。1933年に最初の詩集『彼方への道』を出版。大学卒業後は、政府関係機関の職員として、ジャーナリストとして、また外交官として働きつつ、詩作を続けました。
ギリシア神話にあるオルフェウスの冥府下りの物語を翻案して本作『オルフェウ・ダ・コンセイサォン』を執筆、その上演を準備するなかで作曲家アントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)と出会います。ブラジルの新しい音楽スタイル「ボサノヴァ」の誕生に大きな役割を果たしたふたりは、〈想いあふれて〉〈イパネマの娘〉〈おいしい水〉など数々の名曲を世に送り出していきます。
福嶋伸洋(フクシマ ノブヒロ)
1978年生まれ。東京大学文学部西洋近代語・近代文学科卒業、東京外国語大学大学院博士後期課程単位取得退学。博士(学術)。
現在、共立女子大学文芸学部准教授。NHKラジオのポルトガル語講座、カルチャーラジオ『ボサノヴァとブラジルの心』講師も務めています。
著書に『魔法使いの国の掟─リオデジャネイロの詩と時』(慶應義塾大学出版会)、『リオデジャネイロに降る雪』(岩波書店)があります。訳書には『マクナイーマ─つかみどころのない英雄』(松籟社)など。
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