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母と娘の物語 |
戦後オーストリア女性文学の《探求》 |
國重裕 著 |
2022年2月28日 |
定価:2,400円+税 |
46判・ハードカバー・192ページ |
ISBN:978-4-87984-421-7 |
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内容紹介
家父長制やカトリックの遺風が温存された第二次大戦後のオーストリア。保守的な価値観に支配された「言葉の壁」にぶつかりながら、女性作家たちはどのような言葉を紡ぎ出し、そして何をめざしたのか。彼女たちの文学における《探究》に迫る。
【主要目次】
第一章 家父長制社会の共犯者としての主婦─マルレーン・ハウスホーファー「ステラを殺したのはわたしたち」、『屋根裏部屋』
第二章 娘時代の教育の代償─マルレーネ・シュトレールヴィッツ『誘惑。』、ブリギッテ・シュヴァイガー『海の水はなぜからい』、ヴァルトラウト・アンナ・ミットグチュ『体罰』
第三章 女性の言葉(声)の獲得をめざして─インゲボルク・バッハマン『マーリナ』、「ウンディーネ去る」
第四章 家父長制度に抗って書く─エルフリーデ・イェリネク『ピアニスト』、『欲望/快楽』
第五章 母を問いつめる娘─エリーザベト・ライヒャルト『二月の影』、『悪夢』
余録 現代オーストリア文学小史
著者紹介
國重 裕(くにしげ・ゆたか)
龍谷大学准教授(教養教育科目ドイツ語)。
1968年京都生まれ。京都大学文学部ドイツ文学科卒業。2003年「表象のユーゴスラヴィア─ユーゴスラヴィア内戦と西欧知識人」で博士号取得。専門は、現代オーストリア・東欧文学、比較文化論。
詩集に『静物/連?』(七月堂)、『彼方への閃光』(書肆山田)ほか。著書に『ことばの水底へ─「わたし」をめぐるオスティナート』、『《壁》が崩れた後─文学で読む統一後の東ドイツ社会』(郁文堂)がある。共著に『中欧─その変奏』(鳥影社)、『ドイツ文化史への招待』(大阪大学出版局)、『ドイツ文化を知る55のキーワード』(ミネルヴァ書房)、『ドイツ保守革命』『東欧の想像力』(以上、松籟社)など。
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