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東欧の想像力 |
敗残者 |
ファトス・コンゴリ 著/井浦伊知郎 訳 |
2020年4月30日 |
定価:2,200円+税 |
四六判・ハードカバー・272ページ |
ISBN:978-4-87984-388-3 |
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内容紹介
1991年、自国での生活に絶望したアルバニア人が多数、アドリア海を越えてイタリアへ渡った。「新天地」への船出――しかし、出発を間近に控えた乗客の中に、自ら船を下りてしまったひとりの男がいた。彼が思い起こす、「敗残者」としての人生とは。
無名の元数学教師を一躍、アルバニアの最重要作家の地位に押し上げた、ファトス・コンゴリのデビュー小説。
著者・訳者紹介
ファトス・コンゴリ Fatos Kongoli, (1944[1943?]-)
アルバニア中部の工業都市エルバサンに生まれる。
アルバニアがソ連と事実上断絶し、親中国路線をとりつつあった時代に高等教育を受け、中国に留学、北京大学で数学を学ぶ。大学卒業後は数学教師を経て、文芸紙誌の編集者として働く。そのかたわら創作を続けていたが、労働党一党体制下では自作を一切公表しなかった。
1992年に初めて小説『敗残者』を発表。国内で大きな反響を呼んだ同書は、翻訳を通じてフランスを中心に西ヨーロッパで高い評価を得る。
『敗残者』刊行後は、独裁体制下の社会に潜む不安や狂気を描いた『屍』(1994)、自身の中国留学体験に基づいた『象牙の龍』(1999)などを発表、21世紀に入ってからも精力的に創作活動を続けている。各国語へ翻訳される作品も多く、イスマイル・カダレと並ぶ、アルバニアの最重要作家の一人である。
井浦 伊知郎(いうら・いちろう)
広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。博士(文学)。
現在、福山国際外語学院校長。専門はアルバニア言語学、バルカン言語学。
著書に『バルカンを知るための66章』(共著、明石書店)、『アルバニアインターナショナル』(社会評論社)、『東欧の想像力 現代東欧文学ガイド』(共著、松籟社)、訳書にイスマイル・カダレ『死者の軍隊の将軍』(松籟社)がある。
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