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ウィリアム・フォークナーの日本訪問
冷戦と文学のポリティクス
相田洋明 編著
2022年11月15日
定価:3,000円+税
46判・ハードカバー・240ページ
ISBN:978-4-87984-430-9
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内容紹介

  敗戦後10年となる1955年、ノーベル賞作家ウィリアム・フォークナーが来日し、作家・文化人や英米文学研究者、一般市民と交流した。戦後日本の文化史において重要な位置を占めるこのイベントは、冷戦期アメリカの文化外交の一環に他ならなかった。
  文化と政治が交錯する焦点となったフォークナー訪日、その意味と影響を改めて検討する。


【本書の主要目次】

第一部  フォークナー訪日の実際
  第一章  日本におけるフォークナーの足跡と『長野でのフォークナー』(相田洋明)
  第二章  フォークナー訪日と高見順──届かなかった手紙(梅垣昌子)
  第三章  映画になったフォークナー──『日本の印象』とUSIS(山本裕子)
  第四章  その広大な紙面にて──ウィリアム・フォークナーと文化冷戦の言語アリーナ(山根亮一)

第二部  フォークナー訪日と同時代の日本文化
  第五章  太平洋戦争の記憶、『ゴジラ』、そしてフォークナー訪日の意義(森有礼)
  第六章  フォークナー来日と日本におけるアメリカ文学の制度化(越智博美)

第三部  訪日とフォークナー文学
  第七章  冷戦戦士のもう一つの顔──『寓話』と『館』にみる南部的想像力(松原陽子)
  第八章  教育の可能性──長野セミナーと『町』(金澤哲)


編著者・著者紹介

相田  洋明(そうだ・ひろあき)   ※編者
  大阪公立大学大学院現代システム科学研究科教授。
  著書に『フォークナー、エステル、人種』(松籟社)、『ウィリアム・フォークナーと老いの表象』(共著、松籟社)など。訳書に『評伝ウィリアム・フォークナー』(監訳、水声社)がある。


梅垣  昌子(うめがき・まさこ)
  名古屋外国語大学外国語学部教授。
  著書に『ウィリアム・フォークナーと老いの表象』(共著、松籟社)など。
  訳書に『評伝ウィリアム・フォークナー』(共訳、水声社)がある。


山本  裕子(やまもと・ゆうこ)
  千葉大学大学院人文科学研究院准教授。
  著書にFaulkner’s Families (共著、University Press of Mississippi, 近刊)、Faulkner and Hemingway (共著、Southeast Missouri State University Press)などがある。


山根  亮一(やまね・りょういち)
  東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。
  著書に『空とアメリカ文学』(共著、彩流社)などがある。


森  有礼(もり・ありのり)
  中京大学国際学部教授。
  著書に『物語るちから─新しいアメリカの古典を読む─』(共編著、松籟社)、『路と異界の英語圏文学』(共編著、大阪教育図書)、『ウィリアム・フォークナーと老いの表象』(共著、松籟社)がある。


越智  博美(おち・ひろみ)
  専修大学国際コミュニケーション学部教授。
  著書に『モダニズムの南部的瞬間─アメリカ南部詩人と冷戦』(研究社)、『脱領域・脱構築・脱半球─二一世紀人文学のために』(共編著、小鳥遊書房)などがある。


松原  陽子(まつばら・ようこ)
  武庫川女子大学文学部准教授。
  著書に『魅力ある英語英米文学─その多様な豊饒性を探して』(共著、大阪教育図書)『ウィリアム・フォークナーと老いの表象』(共著、松籟社)がある。


金澤  哲(かなざわ・さとし)
  京都女子大学文学部教授。
  編著書に『ウィリアム・フォークナーと老いの表象』(松籟社)、著書に『フォークナーの『寓話』─無名兵士の遺したもの』(あぽろん社)、『フォークナーと日本文学』(共著、松柏社)などがある。



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関連書

『ウィリアム・フォークナーと老いの表象』(金澤哲・相田洋明・森有礼・塚田幸光・田中敬子・梅垣昌子・松原陽子・山本裕子・山下昇 著)
『フォークナー、エステル、人種』(相田洋明 著)
『アメリカ文学における「老い」の政治学』(金澤哲・里内克巳・石塚則子・Mark Richardson・山本裕子・塚田幸光・丸山美知代・柏原和子・松原陽子・白川恵子 著)
『物語るちから ―新しいアメリカの古典を読む』(新・アメリカ文学の古典を読む会 編)