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東欧の想像力9 |
火葬人 |
ラジスラフ・フクス[著]/阿部賢一[訳] |
2012年12月28日発行 |
定価:1700円+税 |
四六判・ハードカバー・224ページ |
ISBN:978-4-87984-312-8 C0397 |
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内容紹介
20世紀後半のチェコで活躍したラジスラフ・フクスによる代表作の日本語版。
ナチスドイツの影が迫る1930年代のプラハ。葬儀場に勤める火葬人コップフルキングルは、妻と娘、息子にかこまれ、幸せな生活を送っている。しかしその平穏な日常は、時代状況や親ナチスの友人の影響を受けながら、次第にグロテスクに変質していく……
著者・訳者紹介
ラジスラフ・フクス Ladislav Fuks, (1923-1994)
1923年、プラハ生まれ。カレル大学で博士号取得後、学芸員として国立美術館等で勤務。並行して短編を雑誌に発表していた。
1963年に長編小説『テオドル・ムントシュトック氏』を発表。収容所への移送を待ちかまえるユダヤ人の心理を幻想的に描き、一躍脚光を浴びる。ユダヤ系の出自ではなかったフクスだが、ユダヤ系住民と同じく同性愛者が迫害されるのを目の当たりにし、自身も同性愛の傾向を持っていたために衝撃を受け、ユダヤ系の人びとに共感を抱くようになったと言われる。
ほかの作品に本書『火葬人』や『公爵夫人と料理人』など。
『火葬人』は、ユライ・ヘルツ監督によって映画化されている。
阿部 賢一
東京外国語大学卒業。カレル大学、パリ第4大学留学を経て、東京外国語大学大学院博士後期課程修了。
現在、立教大学文学部准教授。専門は、中欧文化論、比較文学。
著書に、『イジー・コラーシュの詩学』(成文社) 、『複数形のプラハ』(人文書院)、『バッカナリア 酒と文学の饗宴』(共編著、成文社)など。
訳書に、ボフミル・フラバル『わたしは英国王に給仕した』(河出書房新社)、ペトル・クラール『プラハ』、エマヌエル・フリンタ『プラハ カフカの街』(ともに成文社)、パヴェル・ブリッチ『夜な夜な天使は舞い降りる』(東宣出版)など。
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関連書
※シリーズ「東欧の想像力』各巻