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新刊.com
2003-06-30 : 【新刊.com 2003/7】
                             2003/6/30
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           新刊.com   7月号     
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新刊.comをお届けします。
じめじめした気候が続いていますが、もう少しで夏。
夏休み用の本など、フェアの企画はお進みですか。

■□■今月号のもくじ
□新刊案内
■ ●教育
□ ●社会学
■ ●その他
□ 連載企画 〜書店の店頭から・番外編〜
■      第9回 松尾 陽一郎さん(学文社・「でるべんの会」代表)
□        ───学ぶべきことは、どこにあるか


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■新刊案内
それでは新刊のご案内です。今月は5冊ご紹介します。

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●教育-1
『学校を変える!「教育特区」』  下村博文 著  四六判・204頁
[発行]大村書店  [刊行日]03/6/13  [本体価格]1600円
[ISBN]4-7563-3022-3  [取次]ト、ニ、大、太、中、栗、全官報
※フリー入帳

[内容]教育を変える突破口として期待される「教育特区」の意義と、文科省
や族議員と闘う中でいかに実現されたかを描くドキュメント。

[類書]
『学校は義務じゃない』エデュケーション・アザワイズ著/明石書店
『土佐の教育改革』浦野東洋一 編/学陽書房
『教育改革ワンダーランド』大沼安史 著/本の泉社
『義務教育という病い』クリス・シュート著/松籟社
『脱学校の社会』イリイチ 著/東京創元社


●教育-2
『たすけて! 私は子どもを虐待したくない――世代連鎖を断ち切る支援』
        長谷川博一 著  四六判並製・248頁
[発行]径書房  [刊行日]03/6/26  [本体価格]1700円
[ISBN]4-7705-0181-1 C0036 [取次]ト、ニ、大、太、中、栗、八木、三和
※フリー入帳

[内容]虐待する親の生の声を多数掲載し、苦闘する姿を浮き彫りにした本書
は他に類をみない一冊。心理学者、心当たりのある方は必読。帯に東ちづる
の推薦文付。

[類書]
『 “It(それ)”と呼ばれた子』
           デイヴ・ペルザー 著・田栗美奈子 訳/青山出版社
『虐待 沈黙を破った母親たち』保坂渉 著/岩波書店
『母という暴力』芹沢俊介 著/春秋社
『心理学とジェンダー』柏木惠子・高橋惠子 編/有斐閣
『<私>はなぜカウンセリングを受けたのか』東ちづる 著/マガジンハウス


●社会学-1
『実例・差別表現』   堀田貢得 著   四六判・270頁
[発行]大村書店  [刊行日]03/6/21  [本体価格]2000円
[ISBN]4-7563-3021-5  [取次]ト、ニ、大、太、中、栗、全官報
※フリー入帳

[内容]大きな問題となった差別・不適切表現を、その糾弾理由から後始末ま
で、豊富な事例で紹介する情報発信者のためのケーススタディ。

[類書]
『差別用語の基礎知識』高木正幸 著/土曜美術社出版販売
『朝鮮にかかわる差別表現論』明石書店編集部 編/明石書店
『表現の自由と部落問題』成沢栄寿 編/部落問題研究所
『障害者と差別表現』生瀬克己 著/明石書店
『メディアと差別』岡庭昇 著/解放出版社


●社会学-2
『写らなかった戦後 ヒロシマの嘘』   福島菊次郎 著   A5・400頁
[発行]現代人文社  [発売]大学図書
[刊行日]03/6/27  [本体価格]1900円
[ISBN]4-87798-166-7  [取次]ト、ニ、大
※返条付・常時入帳フリー

[内容]原爆の無間地獄、広島の差別、右傾化する日本の正体を追及する。著
者82歳にして初の、満身創痍の書下ろし。

[類書]
『部落問題と原爆の町―ふくしま百年のあゆみ』田阪正利 編著/部落問題研究所
『原爆の図―描かれた〈記憶〉、語られた〈絵画』小沢節子 著/岩波書店
『ヒロシマ花一輪物語』川良浩和・山田真理子 著/径書房
『フェミニズムから見たヒロシマ―戦争犯罪と戦争という犯罪のあいだ』
                       上野千鶴子 著/家族社
『ヒロシマ・アメリカ―原爆展をめぐって 』直野章子 著/渓水社


●その他─社会一般、医療読み物
『日本赤十字の素顔』
         赤十字共同研究プロジェクト 著  四六判並製・224頁
[発行]あけび書房  [刊行日]03/7/8  [本体価格]1800円
[ISBN]4-87154-045-6 c3036
[取次]ト、ニ、大、太、栗、ほか
※返品条件つき注文品扱い可

[内容]善意の献血が他国の戦争に使われるなど、多くの疑惑に包まれたその
過去・現在を日赤職員、研究者、元従軍看護婦等の共同研究プロジェクトが
明らかにする。

[類書]
『謀略・日本赤十字北朝鮮「帰国事業」の深層』張明秀 著/五月書房
『天皇と赤十字―日本の人道主義100年』
      オリーヴ・チェックランド 著・工藤教和 訳/法政大学出版局
『女たちの遥かなる戦場』谷川美津枝 著/光人社
『RED CROSS 暁の星』十川八重子 著/文芸社
『世界と日本の赤十字』桝居孝 著/タイムス



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■連載企画  
 「書店の店頭から」番外編をお届けします。前回に引き続き、学文社/で
るべんの会の松尾 陽一郎さんのご登場です。

 出版人にとって学ぶ対象は、出版人のみにあらず、書店員や他の業界人か
らも学ぶべきものがある、と松尾さん。他業種から学ぶことの大切さは、書
店員の方にとっても当てはまるはずです。


※「でるべんの会」ウェブサイトのurlは、
http://members.tripod.co.jp/deruben/
です。

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●書店の店頭から(番外編)  第9回
            松尾 陽一郎(学文社/「でるべんの会」代表)

 出版関係の友人らとともに立ち上げた‘でるべんの会’を通じ、多くの人
たちと知り合うことができた。とかく視野が狭くなりがちな僕にとって大変
貴重な場になっている。そこでの体験が、日ごろ自分自身が気づいていない
長所・短所に目を向けるきっかけとなることもある。

 現在勤めている出版社は、大学テキスト・専門書を出版しているが、その
性質上、営業活動は、大学の先生方を回ることにウェイトが置かれている。
10人に満たない小出版社であるため、営業という肩書きではあるが僕自身、
大学の先生とお会いして、「こんな本をやりたい、あんな本を・・・」など
と本の企画の話になることもある。これがなかなか大変なのだ。決して初対
面や目上の人と話すことが得意ではない僕にとって、よほど面識を得た先生
でない限り、たとえ小1時間であっても、かなり苦労させられる。お伺いする
際にはそれなりに下調べをしていく。苦手なことに対して、知っておくこと
は防御策といってよいだろう。

 入社した頃は、各大学の職員録や図書館の検索システムで調べたりしてい
たが、最近では個々にホームページを持っていることが多いので比較的簡単
に情報が手に入る。時間に余裕があればその先生の著作や論文にも簡単に目
を通しておくこともある。さらに関連する他の先生の著作名を把握しておく
とほぼ完璧。何かと話には困らない。相手の先生は、どこをどう攻めてこら
れるかわからないし、どんな先生もそれぞれの分野の尖がったところの先の
人たち。まったく同じ研究している人などいないのである。下手なことを言
えば不興を被るので、神経をつかう。お会いした後、ドッと疲れることもあ
る。

 書店の人に対しても同じで、会って話すときには緊張する。当然慣れてい
ないのはあるし、時間が短いこともあるだろうが、オススメの新刊の関連情
報など調べておいても、うまく言えない場合が多い。

 どんな分野の先生でも、どんな棚担当の書店の人でも対応できるようにな
りたいと常々思っているが、まだまだその境地には至っていないし、たどり
つけそうもない遥かなる道のりだ。

 そんな大学の先生訪問に関する話を‘でるべんの会’の懇親会で、ある書
店の方になにげなく話したとき、「僕も同じだよ、どんなお客さんの問い合
わせに対応できるようになりたいんだ、似たようなことをやっているんだ
ね、同じだね」と言われた。ひとつの分野にとらわれずお客様の本に関する
どんな問い合わせにも答えることができるようになりたい、そうありたい
と。ステキな話だと思った。お客さんの問い合わせに対し、死角のない書店
人なんてカッコいいな、と思ったりした。自分も同じようなことをやってい
たのか、そんなふうに見てくれるのかと驚いたりもした。自分自身が気づい
ていないそんなことに目を向けるきっかけとなった何気ない話。気づかせて
くれたのは他者だったが、学ぶべきことは周りにあるだけではない、時には
自分自身も見ることも大切だろう。また、出版人は出版人によってのみ学ぶ
のではなく、書店人や他の業界人からも学ぶべきものがあるのではないだろ
うか。改めてそう思うのである。

                           (第9回 終)

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 【新刊.com】
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 (本社)京都市伏見区深草正覚町1-34
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  発行担当 木村 浩之
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